スーパーカブは世界的にも有名なバイクで、バイクに詳しくなくても知っている方は少なからずおられます。

もっとも、ある程度バイクに詳しい人でも、スーパーカブにも種類があって、細かなところの違いについてきっちりと知っている方はあまり多くありません。

ちなみに、管理人も全部知っていたわけではありません。乗り換えるにあたっていろいろ調べてみた結果、様々な種類や歴史的背景があることを知りました。

この記事では、現在、新車や中古車で流通している主なスーパーカブの種類について紹介したいと思います。

 

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排気量の違い

現在新車販売されいるスーパーカブの排気量は、

  • 50cc
  • 110cc
  • 125cc

の3種類です。

かつては70cc、90cc、100ccといったライナップもありましたが、現在は製造されていません。

いわゆる「鉄カブ」といわれる古いスーパーカブは、排気量による外観の違いはほとんどなく、メーターやナンバープレートの色、原付二種を示す前後の白いマークで見分けることが多いです。

ちなみに鉄カブは全般的に人気が高く、中古車市場でも価格は高騰気味です。

車種の違い

次に、現在新車で手に入れることができる車種と、中古でしか手に入らない車種に分けて紹介していきます。

新車で手に入る車種

現在新車で手に入るのは、排気量別に分けると以下になります。

50cc

  • スーパーカブ50(AA09)
  • クロスカブ50(AA06)
  • スーパーカブ50プロ(AA07)

110cc

  • スーパーカブ110(JA59)
  • クロスカブ110(JA60)
  • スーパーカブ110プロ(JA61)

125cc

  • スーパーカブC125(JA58)
  • CT125ハンターカブ(JA65)

中古車でしか手に入らない車種

生産が終了し新車としては手に入らない、つまり中古車でしか手に入らないスーパーカブは、上記以外のカブということになります。

くわしくは後ほど別の章で説明することにします。

 

新車で手に入る車種

排気量別に順番に見ていくことにしましょう。

50cc編

スーパーカブ50(AA09)

スーパーカブのスタンダードモデルです。2017年のモデルチェンジで角目ライトの旧モデル(AA04)からデザインを一新し、丸目ライトの昔ながらのカブのルックスにもどりました。

また、中国生産から国内生産に切り替え、デザイン以外にもヘッドライトのLED化、オイルフィルターの追加やチェーンサイズの変更などもなされています。

 

クロスカブ50(AA06)

2018年のクロスカブ110のモデルチェンジと同時期に登場したクロスカブの50cc版。

ホイールサイズは14インチで、110ccの17インチに比べて小柄なサイズ。ファッション性を兼ね備えた遊び心をくすぐるモデル。後で紹介するリトルカブが生産終了となったことにより、リトルカブに替わる選択肢となりうる存在。

熊本県のPRマスコット「くまモン」とコラボした、くまモンバージョンもあります。

 

スーパーカブ50プロ(AA07)

通称カブプロの50cc版です。

主に荷物の配達など仕事で使われることを前提とした作りになっています。ですが、個人のプライベート使用で手に入れても全く問題はありません。

14インチホイールで、頑丈なフロントカゴや大型リアキャリアなどを装備し積載性は抜群です。

 

110cc編

スーパーカブ110(JA59)

日本生産になった前モデルのJA44から大きく進化しました。2022年のモデルチェンジでスポークワイヤホイールからキャストホイールへ、前輪ドラムブレーキからディスクブレーキ&ABS装備へ、チューブタイヤからチューブレスタイヤへ変更されたほか、エンジン型式もJA10EからJA59Eへ変更され最大トルクと燃費が向上しています。

また、メーターに液晶画面が追加され、走行距離、燃料計のほか時刻、ギアポジション、平均燃費も表示できるようになりました。

 

クロスカブ110(JA60)

2022年のモデルチェンジではスーパーカブ110と同じく、キャストホイール、ディスクブレーキ&ABS装備、チューブレスタイヤ、エンジン型式、メーター等が主な変更点で、大きな進化を遂げました。

スタンダードモデルのスーパーカブよりもカジュアル志向になっています。

熊本県のPRマスコット「くまモン」とコラボした、くまモンバージョンもあります。

 

スーパーカブ110プロ(JA61)

2022年のモデルチェンジではスーパーカブ110と同じく、キャストホイール、ディスクブレーキ&ABS装備、チューブレスタイヤ、エンジン型式、メーター等が主な変更点で、大きな進化を遂げました。

⼩径14 インチタイヤ、⼤型のフロントバスケット&リアキャリア、ポジションランプを標準装備したビジネスモデルです。

 

125cc編

スーパーカブC125(JA58)

初代スーパーカブC100をモチーフにして2018年にデビューした125ccモデルの最新版。2021年のモデルチェンジで新エンジン型式JA58Eになり、フロントブレーキにABSが標準装備されました。

「ホンダが贈る豪華版!!」というC100のキャッチフレーズのようにプレミアム感あるシティコミューター的なバイクです。

 

CT125ハンターカブ(JA65)

2020年に登場したCT125は、2021年の新型モデルでエンジン型式JA65Eになりました。

カラーバリエーションに「マットアーマードシルバーメタリック」が新たに追加され、ウインドシールドなど純正アクセサリーも充実。前後ディスクブレーキにフロントはABS装備。

 

中古車でしか手に入らない車種

現行モデルは、新車・中古車どちらでも手に入れることができますが、もう生産されていないモデルは中古でしか手に入れることしかできません。

「中古車でしか手に入らない」のは、現行モデル以外のすべてということになりますが、ここでは、比較的流通量があって中古で手に入りやすいモデルを中心に紹介します。

スーパーカブ50/110(AA04/JA10)

50ccは現行型より一つ前、110ccは現行型より二つ前のモデルで、中国生産の角目ライトのカブとして認知されているカブです。

見た目の好き嫌いは分かれるかもしれませんが、現行モデルと比較しても走りに遜色なく、まだまだ現役で乗れます。

スーパーカブ110(JA44)

現行モデルの一つ前のモデル。日本生産かつ丸目ライトになり、2017年度デビュー時は世間の注目を集めました。

110ccではワイヤースポークホイール装着の最終モデル。性能的には現行モデルと遜色はありません。

クロスカブ(JA10、JA45)

JA10クロスカブは、先に紹介したクロスカブ110の初代モデルです。

JA45から日本生産になりました。JA10とJA45は細かな点の違いはありますが、年式ににこだわらなければどちらも十分ありです。

スーパーカブ 110 プロ(JA42)

現行モデルの一つ前のモデル。110ccではワイヤースポークホイール装着の最終モデル。性能的には現行モデルと遜色はありません。

商用利用が主流のためか、中古車市場では高年式でも走行距離多めの車両が多い印象です。

リトルカブ(AA01)

50ccのみの設定で、AA04/JA10が角目ライト、中国生産になった時代も丸目ライトを維持し、日本の熊本工場で組み立てられていたレアなモデルです。

標準のスーパーカブのホイールサイズが17インチなのに対し、リトルカブは14インチで、かわいい車体が人気です。排出ガス規制等の問題から2017年8月に生産終了となっています。

スーパーカブ 50プロ(AA04)/110プロ(JA10)

50ccは現行モデルより一つ前、110ccは現行型より二つ前のモデルのスーパーカブプロです。

まだまだ現役で乗られています。中古車市場では走行距離多めの車両が多い印象です。

スーパーカブ110/110プロ(JA07)

2009年~2012年までの間しか販売されなかった日本生産の110ccモデル。

丸目ライト、日本製、販売数が少ないということから希少価値が高く人気がありました。現行モデルが日本生産、丸目ライトになったことにより、存在感が薄れたことは否めませんが、コアなファンがいることも事実。

走行距離が少なくて程度が良いものは、プレミア価格がつくこともあります。

スーパーカブデラックス(50、70、90(C50、C70、C90)DX)

キャブレター式のスーパーカブの50cc、70cc、90ccは、中古カブでも大きな存在感があります。

年式は20年以上前のものから十数年前のもの、走行距離も多いものから少ないものまでピンからキリまであります。中心は1980年代以降に製造された12V車です。それ以前のものはマニア向けといえます。

2000年以降は70ccは中止となっています。また2007年以降は、キャブレター方式からフューエルインジェクション(PGM-FI)方式に変更になっています。

古いカブは日本生産で丈夫で品質が良く根強い人気があります。そのため、中古車価格は高値を維持しています。年式が古くて走行距離が多くても、きちんとメンテナンスすれば相当長期にわたって乗ることができるものも多いと考えられます。

スーパーカブカスタム(50、70、90(C50、C70、C90)CM)

「デラックス」はセルスターターとスピードメーター部分に燃料メーターが無いのに対し、「カスタム」は両方装備しているという上級モデルです。ライトは四角で外見もデラックスとは異なります。

基本的なところは上記デラックスの記載と共通します。

中古車価格としては、こちらも程度に応じて色々ありますが、カスタムとデラックスに大きな差は無いように思います。

さいごに

以上が入手できるスーパーカブの新車・中古車の種類でした。

予算や好み、お持ちの免許などいろいろな条件があると思いますが、もしスーパーカブを検討されている場合は、じっくりと考えて決めてくださいね。

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