今回はスーパーカブ110(JA44)のバッテリーのメンテナンスについて説明します。
といってもバッテリーそのものはメンテナンスフリー(シールドタイプ)なので、基本的にメンテナンスは不要です。
しかし、全く何もしなくていいというわけではなく、バッテリーがあがった時は充電が必要がですし、バッテリーに寿命がきた場合は交換する必要があります。
そういった時のために、バッテリーへのアクセス方法や取り外し方法などを説明していきたいと思います。
目次
バッテリーへのアクセス方法
前提事項:安全のためにバッテリー点検を始める前には必ずエンジンを切り、メインキーをオフの状態にしておきます。
JA44のバッテリーがあるのはシート前方の下のほうです。
まずセンターカバーを外します。大き目のプラスかマイナスのドライバー(硬貨でも可)を使ってネジを緩めます。
ネジを外してセンターカバー上部を手前に引きながら、両サイドのツメ(合計6個)をゆっくりと外していくと、カバーが外れます。前方(レッグシールド側)にも2つツメがありますので注意です。
センターカバーを外すと、バッテリーが装着されているバッテリーケースが見えます。
バッテリーを取り出すにはバッテリーケースカバーを外す必要がありますが、その前にバッテリーのマイナス側のボルトを外します。
このマイナス側のボルトを外したら、バッテリケースカバーを留めているネジを2本外します。そうするとカバーが外れます。
バッテリーケースカバーを外すと、バッテリーが見えます。バッテリーのプラス端子にかぶせられている赤いターミナルカバーをめくってプラス側のボルトを外します。
プラス側のケーブルも外せたら、バッテリーケースカバーを手前に引いてスペースを確保しながらバッテリーを取り出していきます。バッテリーから取り外したケーブル等がバッテリーに触れないように注意しながら行います。
バッテリーは横向きに入っていますが、途中からバッテリーを立てるようにして引っ張るとよいかもしれません。バッテリーがうまく上向きに立てられたら、上に引き上げて取り出すことができると思います。
ちなみにバッテリーの上にある青と赤のチップのようなものはヒューズです。引っ張ると外すことができます。
取り外したバッテリーがこちら。
純正で取り付けられているバッテリーは、「GSユアサ GTZ4V」です。
交換する場合は、同じ型番の純正品以外に互換性のある社外品バッテリーでも取り付け可能です。
互換性のある代替品はネット通販などで手に入れることが可能です。信頼できるショップが販売しているものであれば、大きな問題はないと思います。品質が不安という方は純正品を購入されるのがいいと思います。
バッテリーの点検・充電
メンテナンスフリーバッテリーの場合は、液の補充などのメンテンスは不要です。やることといえば汚れを取り除くことと充電くらいです。
端子部分に汚れ等が付着している場合は、ブラシなどで磨いて取り除きます。
バッテリーが弱っているかの判断
バッテリーが弱ってくると、エンジンをかける時のセルモーターが回らなかったり、弱弱しくなったりします。
また、ウインカーの点滅がおかしかったり、点滅のたびにヘッドライトの明るさが変わったりするときや、ブレーキランプが点灯したときにヘッドライトが暗くなったりした時も要注意です。
充電して元気になればいいですが、すぐに弱っている状態になる場合はバッテリーに寿命がきている可能性が高いです。
バッテリーの充電
充電は、車体からバッテリーを取り外さなくてもできますが、スーパーカブ(JA44)の場合は、いずれにしてもバッテリーケースカバーまで外さないとバッテリーにアクセスできません。ここまで外すとバッテリーを外すのはすぐですので、外して充電したほうがやりやすいかもしれません。
充電をする場合は、充電器の説明書にしたがって充電を行います。バッテリー残量等がわかるものがあれば便利です。
充電器の選び方ですが、バイクの小さなバッテリーだけとりあえず充電できればいいのか、自動車用バッテリーも充電するのか、充電時間や機能、お財布と相談しながら、自分に合ったものを選ぶのいいでしょう。
バッテリーがあがる原因
バッテリーがあがる主な原因は以下です。
- 長期間バイクを放置していた
- セルスターターをよく使う
- エンジンを切った状態で電装部品を使用する
- 発電機の不具合
よくあるのは、バイクを乗らずに長期間放置していた場合です。バイクを動かさなくても多少放電しますので、長期間乗らない場合は、バイクからバッテリーを外しておくほうがいいかもしれません。
また、エンジン始動に使うセルモーターは比較的電力を食いますので、渋滞が多い中で頻繁にアイドリングストップ→エンジン始動を繰り返しているとバッテリーへの負担が大きくなります。
他にはエンジンを切った状態でランプを長時間点灯させていたとか、後付けの電装系部品を作動させていたなどで放電した場合もバッテリーがあがる原因となります。
他にACジェネレーター(発電機)の不具合などによって、エンジンが回っている時に発電機の電気がバッテリーに供給されない状態になっていることも考えられます。
バッテリーを新品に交換しても、すぐに上がってしまう場合は、ACジェネレーター等の故障を疑ったほうがいいでしょう。
バッテリーの寿命?
普通に使用していても、一定期間が過ぎるとバッテリーに寿命がきて電気を蓄える力が弱くなる時がきます。
バイクのバッテリーの寿命は、一般的に3~5年程度といわれることがありますが、使用状況によって前後します。
ちなみに以前乗っていたC70はセルフスターターがないモデルでバッテリーへの負担が少ないためか、7年は軽くもちました。途中で手放したのでわかりませんが、もうしばらくの期間は使えていたと思います。
取り付け時はセンターカバーに注意
バッテリーを取り付ける際は、上で説明した取り外し方法と逆の手順で組付けていけばいいのですが、一つ注意しておいたほうがいいと思うのは、センターカバーの取り付けです。
コツがつかめないうちは取り付けが難しいと感じると思います。取り付ける際のコツは、センターカバー前方のレッグシールド側のツメをはめた後、シート下の左右両サイドのカバー上部を指で左右に広げながら左右の爪をはめていくことです。
このようにしてはめ込むと比較的スムーズに取り付けることができます。
おわりに
以上、バッテリー関係についてでした。
バッテリーのメンテナンスは基本的に不要ですが、バイクの使い方、乗り方などによってバッテリーへの負担が違ってきます。
バッテリーの寿命にもかかわってきますので、定期的にバッテリーもチェックしてみるのがいいと思います。