バイク好きの方であれば、ちょっとしたメンテナンスや修理などは自分で行うという方も多いと思います。
整備や修理の際には、部品を取り外して交換したり、清掃したりして取り付けをするということが大半です。
そんな時、どこのネジを外せばいいのかや、どうやって外せばいいのかなど、ばらし方がわからなくなることがあります。
ネットや書籍などで情報が得られればいいですが、そう都合よくほしい情報が手に入るとは限りません。
そんな時にあるととっても便利なのがバイクのメーカーが発行している「サービスマニュアル」と「パーツカタログ(パーツリスト)」です。
今回の記事では、スーパーカブ110のサービスマニュアルとパーツカタログを例にして、これら二つについて紹介したいと思います。
追記:新型であるJA44のサービスマニュアルとパーツリストも手に入れましたので、そちらの方もご紹介します!
目次
サービスマニュアルとは
サービスマニュアルというのは、バイクの組み立て方やばらし方など、主要部分の点検や整備に必要な情報が書かれたプロの整備士向けの冊子です。
ですから、まったく機械いじりをしたことがないという方には少しハードルが高いともいえます。
スーパーカブ110のサービスマニュアルを例にすると、以下の情報が掲載されています。
- 整備数値
- 外装部品の脱着要領
- 安全性や機能維持のための点検整備方式・要領
- エンジン・フレーム・電装の整備要領
以前乗っていた旧カブ(C70)のサービスマニュアルも持っていたのですが、実はどこに何が書いてあるのかや、説明がわかりづらくてあまり活用できませんでした。
JA10のサービスマニュアル
しかし、JA10のサービスマニュアルは見たい個所を探しやすい工夫や、内容そのものもわかりやすい工夫がされていて、以前のものと比べてわかりやすいものになっていると思います。
JA10のサービスマニュアルは、スーパーカブ110、プロ、クロスカブ共通のものとなっています。
JA44のサービスマニュアル
新型であるJA44のものも手に入れることができたのですが、こちらはまだクロスカブは発売されていませんので、スーパーカブ110とプロの2車種のみ共通の冊子となっています。
気になるお値段は…
サービスマニュアルはだいたい初版のものは3千~8千円程度で売られているものです。
しかし、ホンダのバイクのものは、初版の在庫がなくなった後はホンダが受注生産のような形で注文を受けてから印刷するという形で作るそうです。
JA10
そのように作られたスーパーカブ110(JA10)のサービスマニュアルは・・・
というお値段になっています。
現在は正規で入手しようとすると、この料金を払うしかありません。他にもオークションサイトやネット通販ショップなどでも売られていることがありますが、似たり寄ったりの値段です。
一般のユーザーにはなかなか手が出しづらいお値段かもしれませんが、あれば非常に有益なものです。
JA44
また、JA44のものについても事情はほぼ同じです。
(追記:JA44のパーツカタログについては、公式サイト https://www.hondamotopub.com/HMJ にてWeb上で公開されました。閲覧前に利用条件に同意する必要があります。)
ホンダの販売店でJA44のサービスマニュアルとパーツリストの見積もりを出してもらったところ、受注生産で
となり、こちらもよいお値段となっています。
ネットオークションサイトなどではサービスマニュアル原本が売られていることがあり、上記値段ほど高くはないこともあるようですが、需要と共有の関係で価格は上記の値段付近まで高騰する可能性はあると思います。
パーツカタログ(パーツリスト)とは
パーツカタログはパーツリストとも呼ばれ、バイクに使われているほぼすべての部品のリストです。
このパーツカタログには、各部品の部品名、部品番号、希望小売価格などが書かれています。
整備や修理に部品が必要になった時は、このリストに書かれている情報をもとにして部品を注文して取り寄せることになります。バイク屋さんなどのプロフェッショナルは皆そうしておられるようです。
プロでなくても、必要な部品がわかっている場合はパーツカタログに載っている部品番号をバイク屋さんに伝えればスムーズに注文できます。
ほぼすべての部品が図示されていますので、パーツカタログを見るだけでもある程度バイクの仕組みがわかります(サービスマニュアルにはかないませんが)。
JA10のパーツリスト
JA10のパーツリストはスーパーカブとクロスカブ共通です。
JA44のパーツリスト
JA44のパーツリストは第1版ではスーパーカブとスーパーカブプロそれぞれが独立した冊子になっています。
気になるお値段は…
パーツカタログはだいたい定価2千円程度であることが多いようです。
しかしスーパーカブのパーツカタログはサービスマニュアルと同様、初版の在庫がなくなればホンダで受注生産のような形で製本作業に入るそうです。
JA10
その場合のお値段は…
とこちらも少し高めになっています。
2017年1月時点では4版になっているようです。パーツカタログもあれば便利なものですが、入手しようとすると数千円の出費は覚悟しておいた方がよさそうです。
JA44
JA44のパーツリストも同じように少し高めです。
一般ユーザーが使う際の注意点
サービスマニュアルとパーツカタログはプロ向けのものではありますが、一般ユーザーに対してもメーカーは販売してくれますので、一般ユーザーが入手してはいけないというものではありません。
あれば修理やメンテナンス時に重宝します。そこで、一般ユーザーがこれらを活用する際の注意点(というより、管理人自身の戒め!?)についてまとめます。
自己責任で行う
当然ですが、自分でバイクの整備や修理を行う場合は自己責任になります。
壊してしまったり不完全な状態になってしまって新たに費用が発生してもその責任は自分で負わなければなりません。
また下手にイジることでメーカー保証が受けられなくなるというリスクも考慮しておく必要があります。
無理はしない
サービスマニュアルがわかりやすく書かれていたとしても、整備技術が追いついていない場合は作業を行えない場合があります。
その場合は決して無理はしないようにしましょう。できない作業はプロに任せた方が安心・確実です。
作業は確実・丁寧に
サービスマニュアル等を見ながら作業をする場合は、書かれてあることをきちんと守って、確実かつ丁寧に行うようにしましょう。
部品の付け忘れやネジの締め忘れがないかなど、チェックしながら確実に行い、不明な点は自己判断せずにプロに相談しましょう。
さいごに
サービスマニュアルとパーツカタログについてでした。もしこれらを入手して活用された場合は、ワンランク上の整備ができることでしょう。
ホンダのバイクの場合は値段が高くてなかなか入手しづらいかもしれませんが、チャンスがあれば手に入れる価値はあると思います。