JA07のスーパーカブ110プロ(PRO)に2週間ほど乗る機会がありました。

今回紹介するのはJA10ではなく、2世代前のJA07のスーパーカブ110プロです。

せっかくの機会ですので、このバイクの特徴的な装備や実際に乗ってみた感想などについてまとめてみました。

JA07スーパーカブ110プロ

中国での生産に切り替わる前のJA07スーパーカブのプロバージョンです。

この型は普通のスーパーカブ同様、プロのほうも日本製ということで人気が高いらしく、中古市場でもなかなかの高値を保っているようです。

JA07のスーパーカブ110プロは、カタログ上の価格では日本のスーパーカブ史上最も高い価格がつけられています(追記:2017年12月に新型のスーパーカブプロ(JA42型、メーカー希望小売価格297,000円)が出ましたので現在はこちらの方が高い価格になっています)。

現在のJA10のスーパーカブ110プロは、メーカー希望小売価格249,900円ですがJA07のスーパーカブ110プロは、289,800円ですから4万円ほど高いわけですね。

また、現行のクロスカブ286,200円をも上回っています。

ということで、JA07のスーパーカブ110プロが一番値段が高く、もっとも豪華?ともいえるスーパーカブではないでしょうか。

ということでちょっとワクワクして乗ってみました。

 

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特徴的な装備

普段仕事などでスーパーカブプロに乗っているわけではない人間にとっては、プロバージョンは興味深い点がいくつかあります。

フロントバスケット

一番目を引くのは、大型のフロントバスケット(前カゴ)です。

スーパーカブプロ フロントバスケット

これは後付けではなく標準装備です。新聞配達などに使われることを想定していると思いますが、新聞をどっさりと入れてもビクともしない丈夫な作りです。

以前管理人が乗っていた旧カブでは、プレスカブではないのに大型のフロントバスケットを付けていました。

しかし、フロントキャリアの取り付けが貧弱だったのでフロントキャリアをフレームに固定するボルトが折れたりしたことがありましたが、スーパーカブプロではそんな心配は一切不要ですね。

ヘッドライト&フロントウインカー

もう一つ目を引くのは、ヘッドライトとフロントウインカーがハンドル部分ではなく、フロントバスケットの前部分に取り付けられているということです。

実際に普通のカブに前カゴを取り付けて荷物を載せるとわかるのですが、カゴに荷物を載せると、夜間ヘッドライトの光が前方を照らすのを遮られることがあります。

特にカゴの高さ以上に荷物がはみ出ていると、かなり遮られます。

しかし、カブプロは、カゴの前方にライトがありますのでそういった心配は無用です。

鞄掛けフック

フロントキャリアの上には、郵政カブでおなじみのカバンを掛けるためのフックが標準で付いています。

現行モデルのカブプロにはありませんが、JA07には付いています。郵政カブと部品を共通にしたためなのでしょうね。

大型リヤキャリア

リヤキャリアは普通のカブよりも大型で、荷物を載せやすくなっています。

スーパーカブ110プロ リヤキャリア

現行のスーパーカブプロは、リヤキャリア後方が少し上に跳ね上がっていますが、JA07は水平です。

現行型の後ろが跳ね上がっているのは、新聞などを載せたときに荷物を落ちにくくするためだと思われます。

タンデムステップがない(乗車定員1名)

普通のスーパーカブ110は乗車定員が2名で、タンデムステップも付いているのですが、スーパーカブ110プロはタンデムステップはなく、乗車定員も「1名」とスペック表にも明記されています。

パーキングブレーキ

パーキングブレーキがあることも大きな特徴です。使い方は、右レバーを強く握ったところで、レバーを手前に引きます。すると、フロントブレーキレバーが固定されます。

パーキングレバー

解除するときはブレーキレバーをもう一度握ります。解除は握るだけなので片手でできて簡単です。

ちなみにパーキングブレーキで固定すると、リヤのブレーキランプは消えます。なかなかのギミックですね(笑)。

 

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14インチホイール&タイヤ

普通のカブは17インチなのに対して、カブプロは14インチです。

リトルカブも14インチですが、カブプロは、JA07、JA10ともにリトルカブというよりは郵政カブと共通点の多いモデルといえます。

車輪が小さい分重心が低く、安定感があります。

サイドスタンド

普通のカブと比べてサイドスタンドは強化されています。

スーパーカブ110プロサイドスタンド

たくさんの荷物を運ぶことを前提としているため、非常に安定感があります。

しかしセンタースタンドは使いにくいです。というのは、サイドスタンドを一旦下げてからでないとセンタースタンドを立てることはほぼ不可能な状態です。現行モデルのカブプロもセンタースタンドは使いにくいという声は聞きます。

おそらく、センタースタンドを頻繁に使用することは想定していないのでしょうね。

ウインカースイッチが右側

JA07、JA10とも普通のカブのウインカースイッチは左側で、プッシュキャンセル式ですが、カブプロは右側にあってプッシュキャンセル式ではありません。

左側にあるのはスーパーカブの開発段階で右手(片手)だけで運転できるようにとの指示から、右側にウインカースイッチが付けられたということが言われています。その名残りなのか、プロは右側にあります。

現在右側にある理由は、片手運転云々ではなく「配達しやすいように」とのことのようです。

以前乗っていたC70もウインカースイッチが右側にありましたが、慣れればどうってことはありません。

乗ってみた感想

JA10の普通のスーパーカブと比べると、感じたことは以下です。

  • 重心が低くて安定している
  • エンジン音が静か
  • 低回転時のトルクがある
  • 普通のカブと比べてハンドルが少し重い

 

一つずつコメントします。

重心が低くて安定している

タイヤが小さくなった分、全体的に重心が下になって、走りが安定しているように感じます。

また、荷物を積むことを前提に設計されているため、頑丈なつくりである分、車重が増えているのも原因でしょう。

車両重量は104kg、普通のカブはJA07が93kg、JA10が98kg、JA10のカブプロは107kgです。

エンジン音が静かでパワフル

JA07とJA10のエンジンはほとんど同じですが、スペック上は最大出力はJA07が0.2ps上回り、最大トルクはJA10が0.1Nm上回っています。

また実際の最高速度はJA07のほうが5km/hほど上のようです。

実際乗ってみると最高速がJA10より上回っている分、少ない回転数で中高速域を走れるのでエンジン音が静かに感じます。

低回転時にトルクが感じられる

1速、2速はもちろんのこと、3速、4速での低速、低回転からでも踏ん張りが感じられます。

頻繁にストップ・ゴーを繰り返す配達バイクが非力では困りますからね(笑)。

JA07より少しトルクアップしているJA10のカブプロがどのような感じなのか興味がわいてきました。

ハンドルが少し重い

フロント部分に頑丈なフロントキャリアとフロントバスケット等を搭載しているので、若干ハンドルは重くなっています(普通のカブと比べて)。

ですが、特に違和感を感じるようなものではありません。荷物をたくさん入れるとハンドルはその分重くなりますが、頑丈なキャリア&バスケットなので、きちんと固定していれば安定感は保たれます。

以上が実際に乗ってみて感じたことです。普段乗っているJA10の普通のカブと比べて、こちらのほうが上級な乗り心地であると率直に感じました。

これはJA07 とJA10のエンジンの違いによるところが大きいのだとは思いますが、配達以外の個人ユースにも十分使えるバイクですね。

仕事以外にもいろいろな使い方ができる可能性を秘めたバイクだと思いました。

追記:記事執筆時点では、JA07 の乗り味のほうがいいと思いました。しかし、現在乗っているJA10は慣らし運転が終わり、普段の足として使っていると、軽快で乗りやすくこちらの乗り味もとても気に入っています!)

さいごに

JA07のスーパーカブ110プロの紹介でした。

普段乗っているバイク以外のバイクに乗ってみるのもいい刺激になりますね。

レンタルバイクのサービスが普及してきているようですし、気になったバイクがあればレンタルで借りてみて乗ってみるのも面白そうだと思ったりもしました。

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