今回はスーパーカブ110(JA10)のスパークプラグ(点火プラグ)の交換・点検方法について紹介したいと思います。
このモデルはFI方式のため、昔のカブのキャブレター方式とは違ってプラグがかぶるということはほとんどなくなりました。そのため、プラグを頻繁にチェックする必要はないとされています。
しかし、プラグは中心電極が摩耗してきますし、プラグギャップが変化したりしますので、定期的な点検は必要です。
ということで、実際の点検した様子を説明します。
点検・交換する時期は?
メンテナンスノートによると、点火プラグの点検整備時期は1年毎(12か月毎)となっています。
プラグ交換は、一般的にキャブレター車は走行距離5000キロごと、FI車は走行距離10000~20000キロごとと言われています。
ただ、プラグ自体は数百円程度の部品なので、もっと早い段階で交換される方も多いようです。
ちなみに管理人が昔譲ってもらった旧型カブ(キャブレター車)は、30000キロ近くプラグ交換をしていないバイクでしたが、ほぼキック一発(セルはありません)でエンジンがかかり、体感上は何も問題なく動いていました(笑)。
しかし、新品プラグに交換するとエンジンの調子がよりよくなり、若干パワーアップしたような感じは受けました。
そのプラグの画像が以下の右側です。
新品のプラグ(左側)と比べて電極が摩耗しているのがわかります。
走行距離が多くなるとそれだけ摩耗したり、プラグギャップ(電極のすき間)が大きくなったりしてきますので、やはり定期的な点検・交換は必要です。
スーパーカブ110(JA10)のプラグ交換・点検方法
では実際に、現在の愛車スーパーカブ110(JA10)の作業に入っていきます。
標準プラグは、以下の二つです。
プラグがあるのは右側レッグシールドの裏側です。
まずはプラグキャップを外します。
一応、どこまで差し込まれているのか確認しておくと後で差し込むときに安心です。
プラグキャップは手で引っ張れば外れます。プラグキャップを外すとプラグが姿を現します。
念のため、プラグキャップやプラグコードなどにヒビ割れや破損がないかチェックします。
プラグレンチ(16mm)は柄の長いものを使いました。
レッグシールドを取り外さなくても作業はできます。ただ今回は作業をしやすくするために、右側レッグシールドのネジ2本を外して、少しスペースを確保して作業しました。
レッグシールドを少し浮かせて直線状にプラグレンチをプラグに差し込みます。左回りに回すと緩みます。
プラグを外した後のシリンダーの穴の中にはゴミやホコリが入らないように注意しましょう。
外したプラグです。走行距離5000キロほど走った状態です。
新品プラグと比べてみると・・・、電極部分の角がほんの少し丸みを帯びていますが、まだ大丈夫な状態です。ギャップもほとんど同じです。
プラグの調整が必要な場合は、プラグギャップゲージを使って厚さを測り、調整します。プラグギャップは0.8~0.9mmです。
プラグ自体は安価なので、異常を感じたら即交換という方も多いようですが・・・。
プラグの調整または新品を用意した後は、元通りに取り付けます。
プラグの締め付けトルクは16N・m(1.6kgf・m)ですが、プラグレンチで力を入れすぎない程度の力で回転が止まる締めてから、およそ1/2回転ほどというのが目安です。ネジ山を傷めないために、あまり強く締めすぎないようにしましょう。
プラグを締めたら、プラグキャップを手で奥まで差し込みます。きちんと奥まで差し込みましょう。
最初に外す前にどの程度まで差し込まれているのか確認しておくとより確実です。
さいごに
FI車になってプラグはあまり点検が必要なくなったとはいえ、年に1回程度の点検は必要です。
プラグに不具合があるとエンジンの調子に大きな影響がありますので、きちん点検作業をしてエンジンの調子を保ちましょう。