バイクを所有している人にとって悲しい出来事の一つは、バイクの盗難にあうことです。
バイクが盗難にあうのは、ほとんどの場合、持ち主がそばにおらず、人目が少ない状態の時です。そういう状況でいかに盗難を防ぐ対策をするかがカギです。
この記事では、バイクを保管・駐輪しておく際に、盗難にあわないようにするためのポイントについて紹介したいと思います。
目次
停める状況によって対策は変わる
盗難はバイクを停めて持ち主がいない時に行われますが、停め方にはいくつかのシチュエーションがあり、それぞれ状況が違います。
自宅に停めるのか、職場や学校、立ち寄った先に停めるのかといった違いがありますし、長時間か短時間かという違いもあります。また何か月にもわたってバイクを保管しておくという場合もあります。
これらの違いによって盗難対策は違ってきます。
例えば、買い物のためにほんの数分停めておく場合に厳重にカバーをかけて頑丈なロックをして・・・というのは現実的ではありませんし、長期間保管しておく場合にカバーを掛けず簡単なロックだけというのは心もとない感じがします。
このように、バイクを停めておくシチュエーションによって対策に違いがでてくるかと思いますので、バランスを考えた対策が必要になります。
以下の項目からは、バイクを盗難から守るためのポイントについて説明していきます。
必ずすべき盗難防止対策
まず、バイクを停める際はどんなシチュエーションでもすべきことについてです。
キーをつけたままにしない
超基本的なことですが、バイクを停めるときはエンジンキー(メインスイッチのキー)は忘れずに抜いて持ち歩くことは必須です。
暖機運転をしている時や、ちょっとした買い物や配達時の短時間の停車であっても油断は禁物です。バイクから離れるときは必ずキーを抜いて持っておきましょう。キーを差したまま、あるいはエンジンをかけたままというのはきわめて危険です。
バイクに乗れる人であれば誰でもすぐ走り出すことができるのですから、盗難される可能性は非常に高くなります。
ハンドルロック
多くのバイクには、エンジンキーを抜く時に、さらに左に回してハンドルをロックする機能がついています。このハンドルロックもかけておきましょう。
ハンドルロックがかかっていないと自由に押して移動させることができてしまいますので危険です。
必要に応じてすべき盗難防止対策
次に必要に応じてすべきことについて紹介します。
全てやらなければいけないということではありません。バイクを停める場面や環境、考え方によってご自身にあったものを取り入れていっていただければと思います。
一つ一つはそれほど難しいものではありませんが、これらを組み合わせることで盗難する側のハードルは確実に上がっていきますので、軽く見ずに取り入れていきましょう。
各種ロック類を活用
バイク盗難対策の定番は各種ロック類です。
バイク用ロックとして主に以下のものがあります。
ワイヤーロック
ワイヤーロックは、金属製のワイヤーを使用したロックです。軽量なのはメリットですが、細いものだと特殊な工具を使えば切断されてしまう恐れがあります。
U字型ロック
U字型ロックは、金属製の棒をU字型に曲げたものを使ったロックです。
車輪などに取り付けて動かせなくするのが一般的ですが、貧弱なものだと破壊されたり切断される恐れがあります。
チェーンロック
チェーンロックは、金属製のチェーンを使用したロックです。材質や太さにもよりますが、ワイヤーロック等に比べると重い反面、丈夫で切断されにくいものもあります。
ディスクロック
ディスクロックはブレーキディスクに取り付けるロックで、ディスクブレーキ車のみ取り付けできます。
取り外さないで走り出すと転倒などの原因になりますので、外し忘れには十分注意する必要があります。
ブレーキロック
ブレーキロック(アクセルロック)は、ブレーキレバーとアクセル部分に取り付けてブレーキレバーを動かせなくする装置です。
バイクに乗るときに最初に触る部分ですので、視覚的にも目立って抑止力になります。
取り付ける際の注意点
ワイヤーロックやチェーンロックを取り付ける際は、なるべく地面に固定されたもの(柱や樹木、アンカーなど)に巻き付けるほうがいいでしょう。
地面に固定されたものにロックする(いわゆる「地球ロック」)したほうがいい理由は、単に車輪に付けているだけでは車輪をバイクリフター(スライダー)に載せられると容易にバイクを移動させられるからです。
また、ロック類を取り付ける際は前後両方の車輪に取り付けるのが理想的です。
また、細いワイヤーロックやU字型ロックは特殊な工具を使えば切断・破壊されてしまうことがありますので、なるべく頑丈なものを使うことをおすすめします。
カバーをかける
バイクを停めている時にバイクカバーをかけることも有効です。
カバーは雨やホコリなどの汚れからバイクを守るだけでなく、バイクの存在自体を目立たないようにすることができますので、窃盗犯にバイクの存在を認知させにくくできます。
そのため、カバーは全体がすっぽり覆われる大きめのものがおすすめです。
また、カバーをしているオーナーは意識が高いため、何かしら防犯対策も行っているのではと思われて手を出すことを躊躇させる効果も期待できるかもしれません。
セキュリティアラームを設置
バイク用のセキュリティアラームは、振動を検知してアラームを鳴らす機能がついたものです。
盗難するにはバイクを動かしたりする必要がありますので、バイクがどこかしら振動しますので、それを検知した際にアラームが鳴ります。音量は結構大きいですので抑止力になります。
監視カメラの近くに停める
バイク専用駐輪場などで監視カメラがある場所に停めることも防犯対策になります。
もちろんプロの窃盗団は監視カメラに関わりなく犯行を行うことがありますが、証拠映像を残すことができますので一定の抑止力は期待できます。
チラシ・警告票類は取り外す
マンションの駐輪場などにバイクを長期間停めておくと、バイクの買取チラシや警告票などが貼られたり括りつけられたりされていることがあります。
これを面倒だからといって取り外さないでいると、持ち主不明のバイクと思われて盗難にあう可能性が高まることも考えられます。
なるべくリスクを小さくするために、誤解を与えるようなものはこまめに取り外した方がいいでしょう。
バイク保管庫を使う
スペースとお金に余裕がある場合は、バイク保管庫を利用するのも手です。大切にしたい貴重なバイクを保管する場合は有効です。
雨やホコリなども防げますし、バイクの存在が外からはわかりませんのでバイクを人目に触れさせなくできます。
さいごに
以上がバイクの盗難防止対策の方法などについてでした。
プロの窃盗団の手にかかればどうしようもないこともあるかもしれませんが、なるべく盗みづらいような状態にしておいたり、手を出すとややこしそうな雰囲気を醸し出しておくに越したことはありません。
かけれる手間とのバランスを考えて防犯対策をしていきましょう。