バイクの基本的なメンテナンスの一つはタイヤのチェックです。

タイヤは走行性能や乗り心地、安全性に大きく影響を与える非常に大切なパーツです。今回はそのタイヤの点検方法について説明します。

タイヤのチェックポイントは、タイヤがすり減って限界に来ていないかのスリップサインのチェックと、空気が十分に入っているかの空気圧のチェックです。その他、タイヤに何かが刺さっていないかなども点検しておくと後々のトラブルを防ぐこともできます。

スーパーカブのタイヤを例にして点検方法を説明しますが、原付や中型、大型バイクであっても基本的にやることは同じです。ということで、説明していきます。

 

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スリップサインのチェック

ご存知の通りタイヤには溝が切ってありますが、走行距離が延びるにつれてタイヤが減って溝が浅くなっていきます。その溝の深さの限界を知らせるのがスリップサインです。

スリップサインは、タイヤの横の「△」印があるところを目安にタイヤの接地面を見ます。

スリップサインの目印

 

すると、溝の中でも少し盛り上がったところがあります。そこがスリップサインを示すマーカーです。

スリップサインマーカー

 

そのスリップサインマーカーのところまでタイヤが減っていれば、そのタイヤは交換時期にあるということになります。

タイヤが限界値付近まできていたら、早めにタイヤ交換をしましょう。

空気圧の点検

次はタイヤに入っている空気の圧力の点検です。

空気圧のチェック

空気圧は低すぎても高すぎてもよくありません。適正な空気圧は、バイクのスイングアームかチェーンカバー付近にシールが貼られていますのでその表示に従います。前後で空気圧が違いますので間違わないようにします。

現行型のスーパーカブの場合は、前輪200kPa(2.00kgf/㎠)、後輪225kPa(2.25kgf/㎠)です。「kPa」というのは「キロパスカル」のことですね。

 

タイヤの空気圧を測るには、エアーゲージというものが必要です。

最近は100円ショップでも売られていることもありますが、耐久性や正確さを求めるなら高め(例えば二千円以上の日本製など)のものをお勧めします。

測り方は、ホイールから出ているエアバルブのキャップを外し、エアゲージの針がゼロにあることを確認してエアゲージをバルブに押し当てます。

 

斜めになったりしないように角度に気を付けます。

 

そうすると現在の空気圧のところまでメモリが動きます。

 

そのメモリと適正空気圧とが違っていれば空気圧を調整します。

空気の入れ方

タイヤは放置しておくと空気が抜けていき、空気圧は低くなっていきます。そのため、定期的に空気を追加して入れる必要があります。

バイクのバルブは米式バルブと言われるもので、自動車と同じ型式で、自転車のバルブ(英式バルブ)とは異なります。

 

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ガソリンスタンドでも可能

空気入れを使えるガソリンスタンドなら、給油のついでにバイクのタイヤに空気を入れることも可能です。

その際、空気を入れる前に空気圧を調整していれることが多いと思います。

ただ、ガソリンスタンドのものはスペース的にバイクのバルブには差し込むことができないことがありますので、その場合はエクステンションエアーバルブなどを用意しておくか、別のスタンドで入れるかするしかありません。

空気入れで入れる方法

米式バルブに対応した金具が付いた空気入れであれば、自転車に使うような手動式の空気入れでもバイクに入れることができます。

 

ホームセンターなどで売られている自転車用の空気入れでも、米式バルブの金具を付け替えることができるものであればバイク用にも使うことができます。今回使用したのは、自転車・バイク・自動車兼用のフットポンプです。

 

空気の入れ方は、空気入れの先をバルブの奥まで差し込み、レバーを手前に引きます。

ここで空気が漏れ続ける場合は、差し込みが浅い可能性がありますので、再度レバーを戻してやり直してください。

 

きちんと接続できたら、空気を入れていきます。このフットポンプには空気圧を示すメーターが付いていますが、ない場合はある程度空気を入れた後、エアーゲージで測って調整しながら適正な空気圧にします。

空気圧が規定値にできたら、バルブのキャップをはめて終わりですが、その前にバルブから空気が漏れていないか、薄めた洗剤をバルブの上に付けて膜をつくり、その膜が膨らんで壊れるとバルブから空気漏れしていますので、ムシ(バルブコア)を交換する必要があります。

その他目視で点検

タイヤのスリップサインや空気圧を点検する際に、ついでにタイヤ全体を見まわして異物が挟まったり、刺さったりしていないか点検しましょう。

小石が溝の間に挟まっていたり、ガラス片や金属片などが刺さっていたりすることもあります。これらは放っておくとバンクの原因になったりしますので、取り除きましょう。

また、タイヤが片減りしていないかもチェックしましょう。片減りというのは、タイヤの減り方が左右対称になっていないことです。これの原因はフレームのゆがみやフォークなどの狂いが考えられますので、ショップに相談しましょう。

さいごに

以上、タイヤの点検方法などについてでした。

タイヤがすり減るのが早いか遅いかは、乗り方や空気圧が影響します。急加速・急ブレーキが多い運転をしていたり、空気圧が適正でなかったりするとタイヤの寿命が早く来たりしますので注意しましょう。

タイヤに優しい運転をしていれば燃費もよくなります。タイヤをこまめにチェックし、適正なコンディションを保つようにしましょう。

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