今回はスーパーカブ110(JA44)のエンジンオイル交換方法について紹介したいと思います。
エンジンオイルの交換方法については、過去に旧型(JA10)で行った様子を記事にしました。しかし、新型のJA44はドレンボルト周辺が変更になっていて異なる点があります。そのことを知らないと戸惑うかもしれませんので、新たに記事にすることにしました。
自分自身も不安だったので、サービスマニュアルを参照したりして確認しましたので、情報共有したいと思います。
目次
エンジンオイルの交換周期
エンジンオイルの交換時期ですが、オーナーズマニュアルによると、
初回:1,000kmまたは1か月
2回目以降:3,000kmキロまたは1年ごと
となっています。初回というのは新車で手に入れた場合の1回目という意味ですね。
これが目安となっており、人によってはもう少し早い段階で交換する方もいます。ちなみに私は初回以降は走行距離2,000kmごとに交換して乗ってきました。このバイクでもそのペースで交換していくつもりです。
準備するもの
オイル交換に使用したものは以下の5点です。旧型のJA10のオイル交換で使用したものと同じです。エンジンオイルの量はJA10と同じです。
エンジンオイル(ホンダ推奨 Honda純正ウルトラG1)1L缶
- 廃油処理箱
- ペットボトル(900ml)
- じょうご
- 17mmソケットレンチ
エンジンオイルも旧型と同種のもので大丈夫です。
具体的には、 ホンダが推奨しているものは Honda純正ウルトラG1というオイルです。これを使っていればまず問題ありません。
現在、このオイルは新パッケージとなっています。
旧ウルトラG1の10W-30から5W-30に変更になっていますが、問題はありません。
その他、以下の条件を満たすオイルであれば使用できます。
- JASO T 903規格:MA
- SAE規格:10W-30
- API分類:SG、SH、SJ、SL級相当
自己責任で行うことになりますが、条件を満たすオイルの4リットル缶などをホームセンター等で購入して使えばオイル代を節約することもできます。
オイル交換方法
では実際の作業に入っていきます。
エンジンが冷えている場合は、エンジンをかけ、3~5分程度アイドリングをしてエンジンを温めます。
オイルが冷えていると流動性が悪いからです。ただ、走行直後などエンジンが熱い場合は、やけどの危険がありますので、十分注意してください。
エンジンを切った状態でセンタースタンドでバイクを立てます。
給油口と排出口の確認
オイルの給油口と排出口を確認します。オイルを給油口は、右側エンジン部分のキックスターターペダルの少し上にあるオイルフィラキャップが閉まっている部分です。
オイルの排出口(ドレン)はエンジン右側下部分にある手前のちょっと大きめのボルトが締められている部分です。
オイルを抜くためにはこのドレンボルトを緩めて外す必要があります。オイルを受けるためのオイルドレンパンか廃油処理箱などを下にセットしておきます。
ドレンボルトの取り外し
オイル受けをセットできたらオイルドレンボルトを17ミリのソケットレンチで緩めていきます(左回り(反時計回り))。
これまでのカブとは違い、スプリングが挟まっていますので少し押さえつけながらドレンボルトを緩めていきます。ドレンボルトが外れると勢いよくオイルが流れ出てきますので、注意してください。
ドレンボルトが外れたら、挟まっていたOリング、スプリング、オイルストレーナスクリーンを確認し、なくさないようにしましょう。
オイルが抜けやすくするために、給油口のオイルフィラキャップ/レベルゲージを緩めておきます。エンジン内部にごみ等が入らないように、緩める前に給油口周辺の汚れを取り除いてきれいにしておきましょう。
エンジンオイルの準備
オイルが完全に抜けきるまで少し時間がかかりますので、その間に新しいオイルを準備します。
目盛りがついたオイルジョッキがあればそれを使用するのが便利ですが、私は以前の記事で紹介したペットボトルに規定量0.8Lのところにメモリを付けたものを使用しています。
このペットボトルに100均のじょうごを使ってオイルを0.8L入れて準備しておきます。
ちなみに古いオイル(右)と新しいオイル(左)です。
ドレン部分はこんな感じです。ねじ径は30mmです。
ドレンボルトの取り付け
オイルが出尽くしたらドレンボルトを締めていきますが、その前に、ドレンボルト、Oリング、スプリング、オイルストレーナスクリーンにスラッジなど異物が付着していないか確認し、あれば取り除いておきます。
順番と向きは以下の画像の通りです。
スプリングがあるので押さえつけながらはめていきます。ある程度までは手で回して締めていきます。最後はソケットレンチを使って締めます。締め付けトルクは20N・mです。力任せに締め付けすぎないようにしましょう。
エンジンオイルの注入
ドレンボルトをきちんと締めた後は、新しいオイルの給油です。給油口からごみ等が入らないように十分注意しながらじょうごをセットし、新しいオイルを入れていきます。
ペットボトルにオイルを入れる時にじょうごを使ったので、注ぐ時もじょうごを使いましたが、1L缶を買うと付属しているノズル(ホームセンター等で単品数十円ほどで売っていることもあります)を使って注ぐ方法もあります。
ペットボトルには規定量を測って入れているので全部入れてしまってもいいですが、オイルの入れすぎが心配な場合はり心持ち少なめに入れて、レベルゲージで確認しながら入れてもいいでしょう。
レベルゲージでのオイルの量の測り方は、キャップをねじ込まない状態、つまりレベルゲージを差し込み、回さずにそのまま引き抜いた状態でオイルが付着している量を見ます。差し込む前にレベルゲージはウエス等できれいオイルを拭き取っておきます。
規定値の間にオイルが付着していれば適正量が入っています。
規定量のオイルが入ったら、キャップを締めて作業は終了です。このキャップは手で絞めます。
後は抜いたオイルはお住いの自治体の処理方法に従って廃棄します。今回も廃油処理箱を使用しました。
さいごに
以上が、JA44のオイル交換の方法でした。旧型と比べて、ドレンボルトにスプリング、オイルストレーナスクリーン等が追加された分、作業の手間は増えますが、不純物の除去能力が上がることは期待できます。
オイル交換はきちんと行うかどうかで寿命が変わってきますので、しっかりチェックして定期的に交換しましょう。