今回はちょっとしたバイクのトラブルについて書きます。
先日、いつも通り愛車スーパーカブ110(JA44)で出かけようとして、キーを差し込んでメインスイッチをオンにしたところ、全く反応がありませんでした。
いつもはキーを回すとウイーンと音がしてメーターまわりが明るくなるのですが、その日は全く反応がなく、ランプも点灯しませんでした。セルスイッチを押しても反応がありません。
まるでバッテリーが上がってしまったかのようです。
バッテリー上がり?
バッテリーが弱ってくると、セルモーターが勢いよく回らなかったり、ウインカーの点滅が頼りなくなったりと、何らかの前兆を感じることがありますが、今回はそのようなことは全くありませんでした。
すぐにでも点検をしたい気分でしたが、すぐに出かけなければならないので、そんな時間はありませんでした。
ということで、キックスターターでエンジン始動を試みました。
走行は問題なし
キック2回目で難なくエンジンはかかりました。
エンジンがかかっている間はいつもと変わりなくランプ類は点灯し、ウインカーも問題なく作動してくれたので、そのまま出かけました。いつもどおり普通に乗ることができました。
ただ、ウインカーの動作がときどき不安定になることがありました。それ以外はいつもと全く変わりありませんでした。
しかし、一旦エンジンを止めて再びキーをオンにすると、やはり反応がありません。
考えられる原因
原因として考えたのは、
- バッテリー上がり
- 電源ケーブルの断線や接触不良
- ヒューズ切れ
です。
バッテリー上がりの原因は、
- 使い過ぎによる放電
- バッテリーの寿命
- 充電系統の故障
ということが考えられるわけですが、
前日までは全く不具合はありませんでしたし、バッテリーが弱っているような感じもありませんでした。急に気温が下がったわけでもありません。
強いて言うと、バッテリーから電源を取っているUSB(スーパーカブ110(JA44)にUSB電源とドライブレコーダーを取り付けました)からドライブレコーダー(アクションカメラ)やスマホを充電しながら乗っていることが多少あったということくらいです。
しかし、前日はUSBから充電はしていないので、バッテリーが急に弱ることは考えにくいです。
また、新車購入から1年半くらいしか経っていませんし、バッテリーを特別酷使してきたわけでもないため、バッテリーの寿命とも考えにくい状況でした。
バッテリーがなくても走れる?
今回の不具合は、キーをオンにしても全く反応がないので、バッテリーが弱っているというレベルではなく、完全に電気が流れていないような感じでした。
バッテリーが完全に上がった状態、つまり、バッテリーが無いのと同じ状態でもスーパーカブはエンジンをかけて走ることができるのでしょうか?
ご存知の方もおられると思いますが、答えはイエスです。
FI車になる以前のカブは、バッテリーが上がっても、あるいはバッテリーを取り外した状態でも、キックスターターでエンジンをかけることができるというのは有名な話でした。
それは現在のFI車のカブでもそれは可能なのです。
一般的にFI車は、キックスタートでもエンジン始動時に電力(FI制御に必要な電力)が必要なため、バッテリーが完全に上がってしまった場合は、キックでもエンジンをかけることはできません。
しかし、カブなどホンダの小排気量のバイクは、バッテリーが完全に上がっていてもキックでエンジンをかけることが可能なのです。
仕組みとしては、キックした瞬間に発電し、始動に必要な回路にのみその電力を送って点火制御を行うということのようです。
車種は違いますが、原理については以下のホンダ公式ページの最後のほうに簡単な説明があります。
https://global.honda/jp/news/2003/2031003.html
2007年発売のスーパーカブで採用されたPGM-FIの説明にも、バッテリーが完全に放電した場合でもキックで始動ができると記載されています。
https://global.honda/jp/news/2007/2070827-cub.html
通常エンジンが動いている状態のときは、発電しながらバッテリーや灯火類へ電力を送っていますが、キックスタートの時はそれらへは電力を送らずに、始動に必要な回路にのみ電力を送って、微力な電力を有効活用しているわけですね。
今回の不具合の原因は?
ということで、バッテリーが完全に上がっていても、とりあえずはエンジンをかけて走ることはできるということはわかりました。
そのおかげで、予定通り用事をすますことができました。乗り手の仕事に穴をあけさせない点はさすがです。
ただ、エンジンを止めて再度キーをオンにしても依然として反応は全くありません。
ということで、帰宅してバッテリーをチェックするために中をバッテリーケース周辺をチェックした見たところ・・・
バッテリーのマイナス端子のネジが大幅に緩んでいましたorz。
締め直してみたところ、見事に復活しました!
半月ほど前に、12Vの電源が必要だったのでこのバッテリーを取り外して使ったことがありました。考えられるのは、バッテリー取り付けの際にマイナス端子の締め付けが甘く、走っているうちにネジが緩んだのではないかということです。
単純な凡ミスだったと思います。しっかりチェックは必要ですね。反省します。
興味深く、記事を読ませていただきました。
私がスーパーカブ110を買った時、バイクの整備士の人から「キャブ車と違ってFI車ですから、バッテリーがだめになったら、エンジンがかかりませんから、バッテリーだけは、注意して下さい。」と言われました。
しかし、こんなすごい技術がホンダにはあったんですね!驚きです。
貴重な情報ありがとうございます。
失礼します。
コメントありがとうございます(^^)
私も今回のトラブルにあってから詳しく調べてみたんですが、画期的な技術ですよね。バッテリーがダメになってもエンジンはかかってくれたほうが圧倒的に助かります。
カブは本当に凄いですねー❗️
バッテリーが上がっても走れるなんて知りませんでした。
話は変わりますが、先日下道ばかりを250のスポーツタイプと2台でツーリングしてきましたが、双方ストレス無く走ってこれました。大したもんです。
これからもこの様な貴重な情報をよろしくお願いします。
コメントいただき、ありがとうございます(^^)
カブはタフさを意識して作られているだけあって、すごいですよね。中型バイクとのツーリングでも遜色なく走れるというのは、その通りだと思います!
記事更新のペースが遅くて申し訳ありませんが^^;、今後ともよろしくお願いいたします。
エンジンはかかるんですけど ウィンカーや他の電気点灯の調子が悪いです。バッテリーでしょうか?
バッテリーが弱っている可能性もありますが、問題なくエンジンがかかるなら、バッテリー以外に原因があるかもしれません。