バイクのカウルや車のボディなど塗装されたものについてしまった傷(キズ)、なんとか消してきれいにしたいですよね。
拭いても取れない傷は「仕方がない」とあきらめていませんか?
浅い傷なら簡単にきれいに消す方法があります。
ということで、この記事ではスーパーカブ110のカウル等についてしまった傷を例にして、傷を消す方法を紹介したいと思います。
今回はバイクのカウル等の傷を例にしていますが、自動車のボディやパーツ、その他塗装されたものの傷消しにも使える方法ですので、参考にしてみてくださいね。
消せる傷かどうかの判断方法
ボディやカウル等、塗装面についた傷には消せる傷と消せない傷の2種類があります。
厳密にいうと、磨くことで消せる傷と、再塗装しない限り修復できない傷です。
消せる傷とは、比較的浅い傷のことです。
ここでいう「消す」とは、傷を再塗装せず見た目にはわからない状態にするという意味です。
消せる傷かどうか見分ける目安は、傷の表面に水をかけてみて傷がわからなくなるかどうかです。水をかけてみて傷がわからなくなるような状態だと、消せる傷の可能性は高いといえます。
塗装面には通常、下地、カラーリング、クリヤー、が順番に塗られていますが、傷の深さがクリヤー段階でとどまっている場合は、比較的浅い傷で、消せる確率が高いです。
もっとも傷の深さがカラーリング部分に達していても下地部分まで到達していなければ、傷を消すことも場合によっては可能ですが、傷が深い分、難易度は少し上がります。
傷の深さは目視や、表面に触れてみて凹凸があるかどうかや、塗装が剥げているかどうかなどでも判断できます。
消せる傷を消す方法
傷消しをした二つのケースを紹介します。
ケース1の傷は、レッグシールドの傷です。ウエスで乾拭き(からぶき)してもきれいになりません。
実はスーパーカブ110が新車で納車された時からレッグシールド右側に傷がついていました。おそらく配達中のバイクの積み下ろしなどでシートにまたがった際に靴が当たってついた傷ではないかと思います(この点でクレームは言っていません)。
ケース2の傷は、シート左前方の下部分のカウルについた傷です。擦ったような傷です。
こちらは納車後についた傷だと思いますが、原因はわかりません。乗降時に靴が当たったのか、あるいは植え込みの枝葉等が当たったのかもしれません。
ケース1、2いずれの傷も水をかけると目立たなくなったので、消せる傷と判断しました。
どのように傷を消すのかというと、主に3種類(細目、中細目、極細目)のコンパウンドを使って磨いていくのです。
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この記事ではコンパウンドの細目、中細目、極細目の表示は上記商品の表示に従っていますが、ミクロン数などは、メーカーや製品によって多少前後することがありますので、あくまで目安とお考え下さい。
では実際にやっていきましょう。
ケース1
スーパーカブ110のレッグシールド右側の傷です。
まずはキズ周辺の汚れを取り除いた後、極細目(1ミクロン程度~それ以下)のコンパウンドで磨いてみて様子を見ます。コンパウンドには液体のものと練り状のものがありますが、今回は練り状のものを使いました。
説明書きに従って、適量スポンジかウエスなどに取り、キズ部分を磨きます。磨き方は円を描くのではなくて、直線状を往復させるように磨いていきます。
極細目のコンパウンドで磨いてキズが消えれば、後は仕上げに入ればいいですが、消えなければ中細目(3ミクロン程度)のコンパウンドで磨いてみます。
今回は中細目のコンパウンドだけでは消えなかったので、細目(10~15ミクロン程度)のコンパウンドも使いました。
キズが消えても、周辺がぼんやりと白っぽくなっていることがあるかもしれません。特に濃い色の場合は目立ちやすくなります。
そのような場合は、中細目、極細目のコンパウンドを使って磨いていき、仕上げに液体コンパウンドか、キズ消しワックス、あるいは保護ツヤ出し剤のようなものを使えばきれいになります。
今回使用したのはナポレックスのARMORALL(アーマオール) という保護ツヤ出し剤です。樹脂製の物なら色々な用途に使えて便利です。
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直接吹き付けるとムラができることがありますので、ウエス等に吹き付けてから拭くようにするとよいでしょう。
これでキズが完全に消えてピカピカになりました。
ちなみに左右レッグシールドの真ん中に取り付けられているツヤのないプラスチックにも少しキズが付いていましたが、ARMORALL(アーマオール)を使うことできれいになりました。こういったツヤのないプラスチックにも有効です。
ケース2
次は、シート下の左側のカウルについたキズです。
こちらはケース1よりもキズが深そうです。もっとも下地部分には届いてなさそうなので望みはあります。
こちらもキズ周辺の汚れを取り除いた後、極細目のコンパウンドで磨いて様子を見ます。
しかし中細目のコンパウンドではキズが消えなかったので、細目のコンパウンドで磨いてみます。
それでもキズが消えませんでした。このような場合は、さらに根気よく磨くか、2000番程度の耐水ペーパーで磨くかします。
今回は2000番の耐水ペーパーで磨いていきました。耐水ペーパーはホームセンターなどで入手できます。
磨きすぎには注意しましょう(特に角部分)。磨きすぎると塗装そのものが剥げてしまいます。
キズはなくなったものの2000番の耐水ペーパーはコンパウンドよりも研磨力があるため、以下のように磨いた部分が白っぽくなってしまっています。
そこで再びコンパウンドの出番です。まずは細目のコンパウンドで磨いていきます。
次に中細目のコンパウンドで磨きます。
その次に極細目のコンパウンドで磨くとほぼ完ぺきに綺麗になりました。
先ほど紹介したアーマオールを使わなくてもここまできれいになりました。
このままでもいいですし、仕上げにアーマーオールやワックス等を塗ってもいいでしょう。
さいごに
レッグシールドとシート下のカウルとは材質が違うようなので、ケース1とケース2で仕上がりに少し差が出たようです。
しかし両方ともきれいにキズを消すことができてよかったです。
さらに仕上がりにこだわるなら、超鏡面用の液体コンパウンドを使って仕上げるのもいいですね。
傷はそれぞれ千差万別ですし、材質も色々ありますので、臨機応変に対応していく必要があります。
傷消しされる際の参考にしていただければと思います。