スーパーカブ110(JA10)のエアクリーナーエレメントの点検・交換方法について紹介します。
エアクリーナーは、エンジン内部に送り込む空気をきれいにする役割を果たします。外の空気にはさまざまな塵やホコリなどが含まれていますので、バイクを走らせるにつれてフィルター(エレメント)が汚れてきます。
ですから、そのフィルターが目詰まりをおこさないように定期的なメンテナンスが必要となります。
よほどホコリっぽいところで走っているといったようなことがない限り、エアクリーナーエレメントが目詰まりをおこすということはあまり考えられませんが、吸気抵抗が大きくなったりすると燃費にも影響が出てきますので、定期的なメンテナンスは大切です。
点検時期について
購入時にもらったメンテナンスノートによると、エアクリーナーエレメントの点検整備は12か月ごととなっています。
しかし、6か月間で3,000km 以上走行する場合は、シビアコンディション(一般よりも過酷な条件)で使用されるバイクと位置付けられ、点検整備は時期は6か月ごととされています。
もっともこのカブのエアクリーナーエレメントは、ろ紙にオイルを含ませたビスカス式のため、原則として点検・清掃は不要で、走行距離20,000kmごとの交換をすれば足りることになっています。
エレメントの点検方法
スーパーカブ110(JA10)の場合、エアクリーナーエレメントの点検は原則として不要です。
しかし、管理人のバイクはレッグシールド内側にメッシュインナーラックを取り付けていて細々したものを入れているため、そこからごみが入ってしまうことが時々あります。
大き目のごみが入っている場合は、取り除くに越したことはないため、点検してみることにしました。
エレメントの取り外し方法
エアクリーナーは、前輪の後ろ、フロントフェンダーの後ろ上部にあります。
エアクリーナーエレメントを取り出すには、エアクリーナーカバーを取り外す必要があります。そのために左右で合計5本のネジ(スクリュー)を外します。
右側、左側、ハンドルを切った状態で外していきます。ネジを外すと、エアクリーナーカバーが外れます。
ハンドルを右(乗車した状態からみて右側)に切って、向かって左側(乗車した状態からみて右側)から斜め下にずらすと取り出すことができました。逆だと取り出せませんでした。
エアクリーナーカバーを外すと、エアクリーナーエレメントが見えます。
向かって右側の上部分に指を入れてつかめる所があります。そこをつまんで引っ張るとエレメントが外れます。
エレメントを取り外すとこういう状態になります。
エアクリーナーエレメントを取り外した後のエアクリーナーボックス本体は、エンジン内部と直接つながっていますので、ゴミなどが絶対入らないように気をつけましょう。またこのエレメントがない状態では空気が浄化されませんエンジンをかけたりするのもNGです。
通常この部分はエレメントで浄化された空気しか通りませんので、汚れていないはずです。
もし汚れていたり、ゴミが入っていたりした場合は、エレメントがきちんと取り付けられていなかったか、エレメントやエアクリーナーボックス本体などが破損している可能性があります。原因を特定して修理・交換を検討した方がよいでしょう。
点検・清掃
エアクリーナーエレメントを取り外せたら、汚れを確認します。
以下が取り外したエアクリーナーエレメントです。右下に少しホコリが付いています。
カブのエアクリーナーエレメントはビスカス式ですので灯油につけて洗ったりすることはできません。
手で取り除けるような大きなごみが付いていたら取り除いたりするくらいのことしかできません。インナーラックに入れていた劣化したレジ袋の破片などが入っていた場合は、掃除機で吸い取っています(笑)。
比較的大きなゴミを取り除くのには有効です。
エアクリーナーエレメントの裏側です。こちら側はフィルターを通過した空気しか来ませんので、ホコリなどで汚れていません。こちら側にはゴミが絶対に付着しないように気をつけましょう。
あと最初に取り外したエアクリーナーカバーの内側の汚れも確認します。ゴミや汚れがあれば、それらを取り除いてきれいにしておきます。
エレメントの交換方法
次はエアクリーナーエレメントを交換する場合です。
交換時期
エレメントの交換時期は、カブの説明書(OWNER’S MANUAL)には、20,000kmごとと記載されています。
交換方法
エレメントを交換する場合は、上で説明したように、エアクリーナーカバーを取り外し、新品のエアクリーナーエレメントを手に入れて、古いものと交換して取り付ければOKです。
ホンダ純正品の新品エアクリーナーエレメント(17210-KZV-J00)は、メーカー希望小売価格は1,480円です。
この部品はアマゾンや楽天市場などネット通販でも買うことができますが、送料がかかったりして定価よりも高くなってしまうことが多いようです。
バイク屋さんで純正品を注文して取り寄せてもらえば送料はかかりません。または、社外品のエレメントであれば定価より安く手に入るものもあります。
ただ社外品は品質において純正品と差があるかもしれませんので、その点は十分リサーチする必要があります。
さいごに
現行型スーパーカブ110のエアクリーナーエレメントのメンテナンス方法などについてでした。
エレメントを交換したからといって体感的に劇的な効果が感じられるというものではありませんが、燃費やエンジンの調子にも大きな影響を与える大事なパーツです。
交換時期を守ってエンジンの調子を保ちましょう。
はじめまして。
エアエレメントの清掃方法についてのコメントです。
サービスマニュアルによると、「この車両のエアクリーナエレメントは、ビスカス式を採用しているため清掃はできない。車両の走行条件が過酷な場合には、交換時期にかかわらず早めに交換する。」となっています。乾式ではなくビスカス式です。
点検整備項目の表を見ると、備考欄にはビスカス式につき点検不要と書いてあります。通常の使用なら点検しなくても良いです。
点検整備方式の記述を読むと、シビアコンディションの場合6ヶ月毎点検の印がありますが、前回点検からの走行距離が年間1500Km以下の場合は、点検しなくても良いが次回は点検しなければならないとも書いてあります。
以上です。
はじめまして。
コメントいただき、ありがとうございました。
ご指摘の通りですね。記事内容を一部修正・アップデートさせていただきました。